オデュッセイア

観てきました。
3時間...
It was a thought-provoking masterpiece.
見ごたえがあり、考えさせられる大作でした。

『インセプション』『テネット』など、
レッスンでもたびたび生徒のみなさんと一緒に見ている
クリストファー・ノーラン監督による古典の映画化『オデュッセイア』
(ノーラン作品を劇場で鑑賞するのは、実は今回が初めて😊)


「Odyssēa(ラテン語)」「Odyssey(英語)」と聞いて
私の頭に浮かぶのは、スタンリー・キューブリック監督の
『2001年宇宙の旅 (原題:2001: A Space Odyssey)』
テレビドラマ『西遊記』のオープニングに使われた、
ゴダイゴ「The Birth of the Odyssey~Monkey Magic」
などなど…😊
本、マンガ、歌、ゲーム、サブカルチャー、
ギリシアから遠く離れた日本で生活する私たちにとっても
かの国の神話、文学、文化の恩恵は多大なるものです。

大学1年時に「ギリシャ悲劇の人間理解」(川島重成先生)
の講義を受け、奥深いギリシア世界の
ほんの一端に触れただけ…
本当に勉強不足💦なので、
これを機会にまたじっくり学びたい!と改めて思いました。


この叙事詩からのちのギリシア悲劇、喜劇へと続く
ギリシア文学に見られる思想のひとつに
「ゼウスの正義」または「ゼウスの掟」があり、
その中でも「クセニア(Xenia / Ksenia)」という概念が
この映画の重要なポイントとなっていました。

  The concept of xenia demanded that food, shelter, and protection be offered to guests,               travelers, and strangers without requiring them to reveal their identity or purpose.
 Those offered hospitality were expected to reciprocate by treating their host with courtesy. 
 (“Xenia | Zeus’s Law, Odyssey, Meaning, & Greek Mythology | Britannica
  www.britannica.com. 2026年9月17日閲覧)

                (日本語)
「クセニア(客人歓待)」の概念は、客人、旅人、そして見知らぬ者に対して、相手の身元や訪れた目的を明かすよう求めることなく、食事、宿、そして保護を提供することを義務づけていました。また、もてなしを受けた側も、ホスト(主人)に対して礼儀正しく接することで、その好意に報いることが期待されていました。


この概念の奥には、神々が人間に変装して訪れるという信仰や、
島々や都市国家からなる古代ギリシア社会独特の知恵が見て取れます。
トロイア戦争を舞台とする『オデュッセイア』
この壮大な物語が歌い継がれ始めたのは
紀元前12世紀~8世紀、
詩人ホメロス、あるいはホメロスと呼ばれる吟遊詩人のグループによって
文字による叙事詩として書き起こされたのは
紀元前8世紀末~7世紀初頭と言われています。
今から約2700年前…

これほどの時を経た現代において、今、再び
この「クセニア」を想起する時
暗澹たる気持ちにくじけそうになります。

人間、人間、この度し難きもの。


そんな気分の時に、最も慰めとなるものが目に留まりました。
是非ご覧ください。名優イアン・マッケランによる
シェークスピア『サー・トマス・モア』の一説です。

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